腰痛とストレスの深い関わりとは?心因性腰痛その特徴と対処法

現代病とも言われており、1度は悩まされた事がある人が多い腰痛。中には、もう治らない、仕方がないと諦めている人も少なくないでしょう。その症状や発症メカニズムは様々で、原因がはっきりしている人もいれば、特に誘因なく痛みが慢性的に生じている人もいます。その中でも今回は、腰痛とストレスの関係についてまとめてみました。

腰痛にも種類がある?

近頃テレビでも頻繁に取り上げられる腰痛ですが、病院を受診した際、どれくらいの割合の人にはっきりとした診断がつくと思いますか?医師の診察および画像の検査(X 線や MRI など)で腰痛の原因が特定できるものを特異的腰痛、厳密な原因が特定できないものを非特異的腰痛といいます。原因が特定できる特異的腰痛の割合は15%、その他の85%が、はっきりとした原因が分からない非特異的腰痛であるとされています。

図 1-1腰痛の原因

(資料出所:What can the history and physical examination tell us about low back pain?
JAMA 268: 760-765, 1992 )

心因性腰痛とは?

この非特異的腰痛の中でも、特に多くの割合を占めていると考えられているのが「心因性腰痛」です。人が痛みを過敏に捉える場合の心理状態として、絶望感・恐怖・怒り・不安・無力感・抑うつ感などを感じている時などがあります。これ以外にも、体が非常に疲れている・眠れない・不快・孤独・運動不足など身体状態により、さらに心理状態を悪化させ痛みを増強させる因子になります。こういった精神的・肉体的ストレスが重なり、腰痛として症状が現れるものを「心因性腰痛」と呼びます。

心因性腰痛の特徴とは?

心因性腰痛の特徴的な所見としては、次の事が挙げられます。

・画像所見(X-p、MRI等)に異常がない
・治療効果が得られにくい
・腰痛以外の症状がある

特に、器質的変化が生じていない心因性腰痛に対しては、筋肉等の軟部組織にいくらアプローチをしても、痛みが改善しない事があります。そもそも、器質的変化がない為、身体的なアプローチでは多少症状が改善しても、すぐに戻ってしまうという特徴があります。
つまり、身体の内面(心理面)に対するアプローチを行うことで、症状の改善を得るというのが心因性腰痛に対するゴールデンスタンダードとなります。

心因性腰痛の対処・治療法とは?

この腰痛を治療するにあたっては、まず自分にどのようなストレスが加わっているのかを把握することが重要になります。これは、根治を目指していくうえで非常に重要です。職場のストレスなのか、その他の人間関係のストレスなのか、そもそもうつ病等の精神疾患由来の腰痛なのか等、原因を見極めることで、治療法に筋道が通ります。この為、自分を取り巻く環境や内面の状況を整理し、強いストレスが加わっていると考えられる要因に対して治療を行うことで、改善が得られるのではないかという考え方が、対処・治療法となります。
この為、画一的なアプローチではなく、個別性が非常に重要となります。